9/11(日)に建設業経理士検定試験1級を受けてきました。
当検定は一般財団法人建設業振興基金が行っている検定で、他に2級、3級、4級もあるようです。詳細は検定のウェブサイトをご覧ください。
私が受験した1級は「財務諸表」「財務分析」「原価計算」の3科目で構成されていまして、それぞれ1時間30分の試験となります。
なお、今回の内容は専門用語が沢山でてきますので少し読みづらいかもしれませんがご了承ください。
ちなみに受験はネットで申し込みをするのですが、締め切り期日である6/16の23:59:27に申し込み完了という綱渡りな状況でした。
翌日が締め切りだと勘違いしており、受験を迷っていたこともあって危ないところでしたので、今後受験される皆様はこのようなことが無いようお気をつけください。
(こんなことになるのは私だけだと思いますが・・・笑)
受験のきっかけ
とある方に「建設業できますか?」と尋ねられたことがきっかけです。
建設業が特殊な会計であることは認識していましたが、これまで対応した経験もあって問題なくできるものという意識でいました。ですので、尋ねられたときにやや戸惑ってしまったと同時に、本当に理解しているのか、できると断言できるのか、という気持ちも芽生えました。
その後、建設業についてより知るために色々な本を読んでいると、建設業経理士という存在を知り、自分の理解を深めると共に客観的な証明を得る目的で受験しようと決めました。
勉強内容について
教材はTACのスッキリわかる建設業のシリーズと、過去問題集を使用しました。確実な合格を目指すなら講座に申し込むのが良いと思いますが、そこまでお金と時間をかけたくなかったというのが本音です。
「財務諸表」はその名の通り財務諸表作成のための処理やその考え方について問われます。
建設業特有の内容としては「売上高」が「完成工事高」となり、「未成工事支出金」や「未成工事受入金」といった特別な勘定科目が出てきますが、考え方自体は簿記と同じであるため覚えてしまえば特に難しいといったものではありません。理論に関しては非常に範囲が広いため、対策がかなり難しいように感じました。税理士試験の記憶というアドバンテージがあるものの、過去問で特殊な論点が出てくると全く分からないことも多々ありました。
「財務分析」は財務諸表や従業員数の数字を使って行う様々な分析方法について問われます。企業の安全性や生産性、効率性といった観点から分析を行い、企業の良し悪しを評価するための参考指標として取り扱います。
この科目では建設業特有の分析方法の理解に時間がかかりました。例えば流動比率の計算を単純に「流動資産÷流動負債」とするのではなく、流動資産からは未成工事支出金を除き、流動負債からは未成工事受入金を除くといった対応が必要となります。また、安全余裕率や固定長期適合率には計算方法が2種類あるといったことも理解を妨げる要因でした。
どっちを問われているか記載されていないことも多いので、本当に分かり辛いと思います。
「原価計算」は製造業の原価計算に似ていますが、個別原価計算を中心に問われます。建設業の原価計算は総合原価計算に向いていないことが理由だと思います。
理論に関しては建設業特有の考え方についてよく問われ、覚えることは多いですが、計算は一定の型を覚えてしまえばそれほど難しくないように思います。電卓を打つ回数が一番多いと思いますので、計算を丁寧にできれば点数は伸びるように感じました。
第31回建設業経理士検定試験(1級)
総評として、難しかったです。過去問を解くだけでは対策できないような問題が各科目にあったのではないでしょうか。私が勉強した教材には載っていないと思われる問題がありましたが、資格の専門スクールの場合は対策されていたりするのでしょうか。
解答状況としまして、一応全て解くことはできました。(合っているかは分かりません。)
個人的な感想として財務諸表は理論が難しく、財務分析はそれなりにできて、原価計算は理論も計算も難しかったです。
特に原価計算の第4問はこれまでに見たことの無い形式で、戸惑った方も多かったのではないかと思います。最後まで数字を算出することはできましたが果たして・・・
今後の勉強について
しばらく資格の勉強はおいておいて、税理士と中小企業診断士としての業務に時間を使いたいと思います。短期集中での勉強だったことからもとても負担でした。そのためにもなんとか合格していることを祈っています・・・!
最後までお読みいただきましてありがとうございます。
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