売上を伸ばす方法は大きく分けるとたった二つ

売上を上げるためにはマーケティング戦略を立て、広告を打ち、営業を強化し、といった風にやることは沢山あります。しかし、そのための根本的な考え方はたった二つです。
①同じ人により多く売る(既存顧客がターゲット)
②沢山の人に売る(新規顧客がターゲット)

まずこの二つのどちらを軸とするか考えた上でターゲットを明確にし、その実現のために活動することが大切です。何も考えずに販促活動を行うだけでは思ったような売上に繋がらなかったり、売上に繋がったとしてもその理由が分からないため、次の施策を適切に立てられなくなったりします。

同じ人により多く売る(既存のお客様への売上を増やす)

商品やサービスによりますが、現在お取引されているお客様に対する売上を伸ばす方が、全く新しい販売先を作るより容易であると言われています。理由としましては、既に取引があり一定の信頼がある。サービスをご利用いただいているので、どういった需要があるか把握しやすい、といった内容が挙げられると思います。

ただ、既存のお客様に対して売り上げを伸ばすにも手段がいくつかありますので、主要なものについて触れてみます。なお、新規のお客様を獲得し続ける方が容易な場合(観光地の飲食やお土産等)もありますので、ご自身の状況から判断してみてください。

①製品やサービスの価格を上げる

製品やサービスの価格を上げる方法の一つ目は単純に価格を上げることです。これまで1リットル150円で売っていた牛乳を200円で売るようなイメージです。このタイプの値上げは、競合する製品やサービスがある場合、何の理由も無くやってしまうと他社にシェアを奪われて売れなくなってしまう可能性があります。原材料の高騰による値上げのように、他社も似たタイミングで値上げが行われるであろう場合にはシェアの変動はそれほどありませんが、原価の上昇があるため利益はあまり変わらなかったりします。

なお、圧倒的なシェアを獲得してライバル企業をせん滅した後や、類似サービスが無い状態で値上げが行われることもあります。近年ではpaypayが具体例として挙げられるのではないでしょうか。手数料無料で圧倒的なシェアを獲得した後に、加盟店(paypayを導入しているお店)の決済手数料を有料化し、利益に繋げています。(なお、paypayは加盟店手数料以外にも銀行や保険、証券等のサービスも始め、ポイント経済圏の拡大といった様々な方法を組み合わせて収益を上げています。)この場合は加盟店に他のサービスの選択肢が無くなり、値上げを受け入れなくてはならなくなります。また、値上げ分がそのまま利益になりますので、上手くやれれば高収益を獲得できますが、それまでに大きな費用が必要だったり、費用をかけてもシェアをうまく獲得できるか分からない、といったリスクもあります。

二つ目はより質の高い製品やサービスを販売することです。牛乳の例で挙げますと、指定農場で特別に育てた牛から絞る高品質で味の良い牛乳(1リットル450円)を買ってもらえれば、同じ消費量で売上が3倍になります。ただ、価格が上がれば買おうと思う人が減りますし、高品質なものを製造するためのコストもかかるため、単純に値幅が利益となるわけではありません。既存商品とうまく組み合わせながら販売し、高品質商品の追加コスト以上の値段を上乗せできれば売上と利益向上につなげることができます。

なお、このような顧客の単価を向上させる手法を「アップセル」といいます。

②付随製品や付随サービスも販売する

例えばパソコンメーカーがパソコンと一緒にモニタやキーボード、マウスを一緒に販売する。美容室で髪を切ると同時にカラーやパーマ、炭酸シャンプー等のサービスを追加するといったことが挙げられます。

お客様からはまとめて購入できたりサービスを受けられたりすると複数のお店に行く手間が省けますし、セット割引があればよりお得になります。お店側からはまとめてサービスを提供でき、効率的に売上を上げることができるため、双方にとって都合が良い取引となります。

このように、これまで販売していた製品やサービスとは別のものの購入を促す手法を「クロスセル」といいます。

沢山の人に売る(新規のお客様を獲得する)

こちらはこれまで取引の無い、全く新しい人に商品やサービスを提供することで売上を拡大する方法です。簡単に言えば、これまで3人に販売していたものを5人に販売できれば売上が上がります。ただ、注意していただきたいのが新しい顧客ばかり追い求めるのではなく、既存顧客に再び買ってもらうことも同じだけ大切だということです。1人が1回しか買ってくれなかったら毎回5人の新規開拓をしなければなりませんが、3人が定期的に買ってくれるなら、新規開拓は2人で5人になります。

このように、再び買ってもらう割合(リピート率)を増やしつつ新規開拓を行うことで、売上が拡大していくこととなります。新規開拓の考え方としても大きく2種類ありまして、現在取引のある顧客層(既存の市場)に対して販売を増やす方法と、まだ未開拓で取引の無い顧客層(新規の市場)に販売を増やす方法があります。この2つの違いをどのように考えるかも非常に大切です。

既存の市場の新しいお客様を獲得する

現在販売できているお客様と同じ属性の新しいお客様(=既存の市場)に販売する方法とは、例えば20代の女性に対する化粧品を作っているメーカーが、他社製品を利用している20代の女性に自社の化粧品を買ってもらったり、大学近くにある大学生を主要顧客とする飲食店が、これまで来店したことの無い大学生のお客様を更に獲得したりすることをいいます。

方法としましては、より多くの人に化粧品を知ってもらうために広告宣伝を行ったり、試供品を利用してもらうことで製品の良さを知っていただいたりして購入に繋げる、といったことが例として挙げられます。大学近くの飲食店なら新しい友人を連れてきてもらった時に割引したり、学生向けメニューを充実させるといったことも方法の一つです。

既存の市場の新しいお客様を獲得する場合は、現在の商品やサービスをそのまま利用できるため、取り組みやすく成果もあげやすいことが特徴です。一方で自社のシェアがある程度高い場合や、お客様のすみ分けが固まってしまっている場合には大きな成果に繋がりにくいこともありますので、現状をよく把握してどのような施策を行うか検討することが大切です。

新しい市場で新しいお客様を獲得する

こちらはこれまで進出できていない市場に新しく参入することになりますので、既存の製品やサービスを利用するならその見せ方を変えたり、その市場向けの商品やサービスを新しく作ったりする必要があります。そのため、既存の市場で売上を拡大するより大掛かりな対応が必要となることも多く、簡単に成果が上がらないことも多いです。未知の市場ですのでしっかりと調査を行い、適切な対応ができれば大きな成果につながることもありますので、検討してみるのも良いかと思います。

注意点としましては、新しい製品やサービスが既存の物のマイナスイメージになってしまうことがあります。例えば健康的な食品を売りにしていた会社が、量や味の濃厚さを売りにした食品をそのまま販売してしまうと、会社の健康的なイメージが毀損されてしまうことで健康的な食品の売上が減少してしまう可能性があります。まったく新しいものを販売する場合は、ブランディングの面からも既存市場にどのような影響が出るかを考えて行うことが重要になってきます。

終わりに

今回は売上を上げるためにどのように考えたらよいかをまとめてみました。アップセルとクロスセルという考え方と、新しいお客を獲得するためにどの市場を狙うのかという考え方は販促活動を行う上で非常に重要ですので、何らかの施策を行う際にはしっかり検討してみてください。販促活動がうまくいってもいかなくても、考えた上での施策は次に活きますので、記録に残しながら進めることをおすすめします。

なお、どのような質の商品やサービスをどのように販売するかは、企業のイメージ(ブランド)戦略にも大きくかかわってきますので、事業(会社)がどのような方向を目指すのかも合わせて検討し、実行できるとより良い結果が得られると思います。ぜひ色々考えて試してみてください。

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