会社を設立したり、事業を始めた際に、会計入力を自分でやるかどうかの判断が必要となります。
会計入力を依頼する場合は別料金となることが殆どですので、これまで会計に携わってこなかった方でもご自身で経理を行うという選択を行う方が一定数いらっしゃいます。
(会計入力を税理士が請け負うことを一般的に「記帳代行」といいます。)

今回は、会計入力を自分で行う場合と税理士に依頼する場合のメリットを考えてみたいと思います。

経理を自分で行う場合のメリット

・コストの削減
会計入力の料金がかからないため、コストの削減につながります。売上がある程度見込めている場合は良いですが、お客さんをこれから獲得していくような少しでも出費を減らしたいタイミングには有効です。
・会計に関する勉強になる
経営と会計には密接な関係がありますので、会計がどのように処理され、数字が集計されていくかを実務で経験することができます。
・事業の状態を適時に把握できる
自身で入力することにより事業の状態がすぐ把握できますので、目の前の経営判断に役立てることができます。

経理を税理士に依頼する場合のメリット

・余計な作業時間の削減
経理事務作業をまるまる外注することとなりますので、その分の作業時間が無くなり、営業活動や組織拡大といったことに費やせる時間が増えます。
・正確な会計処理が行える
税法に則った適切で正確な会計処理が行えるのでミスの不安が無くなりますし、その適正な数字から経営判断を行えます。

判断基準

経理を自身で行うか税理士に依頼するかの正解はありません。状況や考えによって変わりますので、上記のメリットを比較してどちらが合っているか考えていただけたらと思います。

あえて判断基準を考えるとすると、以下のような方は自身で行っていただくのもありかなと思います。
・経理の経験があり、事務作業が苦でない方。
・営業や事業拡大のための活動が不要で時間に余裕がある方
・会計について学びたい方

逆に、以下のような方は税理士に任せてしまっていいのではと思います。
・事業拡大、売上確保のために時間を使いたい方
・経理が未経験で事務作業が苦手な方
・正確な会計処理をしたい方

ざっくりですが1時間働いて4,000円稼げるとして、経理や付随作業に毎月3時間かかっている場合は月間12,000円まで支払っても損しない計算となります。
この3時間の事務作業がストレスに感じる場合には、金額以上のメリットがあることとなります。
一方でお金の換算が好きだったり、数字を自分で作っていく作業が楽しいと感じる場合には金額ほどのメリットが無くなり、ご自身でされる方が良いかもしれません。

ご自身で入力された会計について色々教えてくれる税理士もいれば何も指摘してくれない税理士もいますので、どういったサービスをしてくれるのかも含めて税理士の方にご相談いただき、
ご自身の志向と合わせてご判断いただくのが良いかと思います。

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